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浪曲映画──情念の美学 Rokyoku Movie─The Aesthetics of Pathos

6月22日(土)公開

太宰治が翌朝も思い出して号泣したと書き残した、元祖・浪曲映画「新佐渡情話」など
浪曲映画15本と、浪曲8口演で、日本映画と日本人のルーツをたどる!

浪曲映画──情念の美学 Rokyoku Movie─The Aesthetics of Pathos

1929年、映画は無声からトーキーになったことで、演出の大転換を迫られる。
多くの時代劇は人形浄瑠璃や歌舞伎のように、義太夫が節と語りで物語を回す日本の伝統的な演劇形式を踏襲、義太夫に代わる役割を浪曲や琵琶語りに託した映画─浪曲トーキー、琵琶トーキーなるものが登場する。

 1928年のラジオの全国放送化、SPレコードの本格普及で大ブレイクした、寿々木米若の浪曲「佐渡情話」に目を付けた日活が、浪曲「佐渡情話」(1934年)を映画化して大成功を収める。
そのヒットを契機に各社は、あたかも今日の映画界がベストセラー小説やマンガを映画化するように、浪曲口演付きや、浪曲・講談演目を脚本とした映画を次々と製作、山中貞雄、成瀬巳喜男、中川信夫、森一生、斎藤寅次郎、三隅研次、加藤泰らも含め、マキノ雅弘の『次郎長三国志』を頂点として、その傾向は浪曲人気が衰える1950年代まで続いた。

 浪曲は大衆芸能の王者として終戦後まで君臨するが、浪曲の物語に通底する義理人情、通俗的で情緒的な価値観は、近代的自我を目指した知識人、夏目漱石、芥川龍之介、永井荷風らに忌み嫌われ、文芸の世界では「浪花節」という言葉が否定的なレッテルとして最近まで頻繁に使われていた。
しかし従軍画家を務めたことで戦争協力を問い詰められ、フランスから終生帰国することのなかった藤田嗣治が、テープレコーダーに声で残した遺言のなかで、しばしば浪曲の節に乗せて語るほどに、浪曲は日本人に浸み込んでいた。

 ラジオによって隆盛を極めた浪曲人気はTVの登場で急速に衰退する。だが浪曲師・国友忠は「二葉百合子、三波春夫、村田英雄という人たちは、浪曲の自在性を生かし、それぞれ見事に独自の節調を作り上げて成功した、現代の浪曲家だ」と書いているように、浪曲は変容しつつも日本人のDNAを受け継いできた。
 この特集企画は、いわば私たちのDNAを探り当てる旅でもある。

主催:Fシネマ・ツアー実行委員会
企画:ユーロスペース+シネマ5/企画監修:玉川奈々福/協力=山根貞男

  • 公開日

  • 上映時間

    6月22日(土)Aプロ:浪曲映画の誕生と隆盛(会場=ユーロライブ)
    12:30『新佐渡情話』+浪曲「からかさ櫻」/15:00鼎談「浪曲映画」/16:10『赤穂義士』+浪曲「義士銘々伝ー俵星玄蕃」/19:00『母千草』
    6月23日(日)Bプロ:伝説の浪曲師・国友忠(生誕100年)と曲師・沢村豊子(会場=ユーロライブ、最終回のみユーロスペース)
    13:00『呼子星』+浪曲「赤垣源蔵徳利の別れ」/15:15対談「国友忠と沢村豊子」/16:15『銭形平次捕物控 地獄の門』+浪曲「銭形平次 雪の精」/19:00『どぶ鼠作戦』
    6月24日(月)Cプロ:マキノ正博(雅弘)と広沢虎造(会場=ユーロスペース)
    12:40『新佐渡情話』/14:20『次郎長三国志第四部 勢揃い清水港』/16:00対談「マキノと虎造」/17:00『世紀は笑ふ』/19:00『續清水港』+浪曲「清水次郎長伝ー石松三十石船」
    6月25日(火)Dプロ:浪曲演目録─「天保水滸伝」(会場=ユーロスペース)
    12:20『座頭市物語』/14:20『瞼の母』/16:00対談「天保水滸伝と浪曲演目」/17:00『番場の忠太郎』/18:50『血斗水滸伝怒涛の対決』+浪曲「天保水滸伝ー平手造酒の駆けつけ」
    6月26日(水)Eプロ:再映、そして浪曲の現在(会場=ユーロライブ)
    11:20『赤穂義士』/13:20『銭形平次捕物控 地獄の門』/15:20『呼子星』/17:10『新佐渡情話』/18:50『噂の玉川奈々福 キネマ更紗』+浪曲「地べたの二人」+浪曲「金魚夢幻」

    ※6月23日13時の回、「呼子星」の上映に続く浪曲口演は、天中軒雲月の体調により、玉川奈々福が代演を務め、演目も「赤垣源蔵徳利の別れ」に変更となりました。すでにチケットをお買い求めの方でキャンセルをご希望の方は、ユーロスペースまでご連絡ください。(tel.03-3461-0211)

  • 入場料金

    映画+浪曲の回:一般2000円 学生・会員1700円 高校生1000円
    映画のみの回:一般1400円 学生・会員1200円 高校生 800円
    ※特別興行につきシニア料金はありません
    ※チケットは4月18日(木)よりユーロスペース劇場窓口および公式HPにて販売

  • 前売券情報

  • イベント情報

    6月22日(土)
    12:30『新佐渡情話』上映後 浪曲「からかさ櫻」 浪曲=澤孝子、曲師=佐藤貴美江
    15:00 鼎談「浪曲映画」 ゲスト:周防正行x玉川奈々福x山根貞男
    16:10『赤穂義士』上映後 浪曲「義士銘々伝ー俵星玄蕃」 浪曲=玉川奈々福、曲師=佐藤貴美江
    6月23日(日)
    13:00『呼子星』上映後 浪曲「赤垣源蔵徳利の別れ」 浪曲=玉川奈々福、曲師=沢村豊子
    15:15 対談「国友忠と沢村豊子」 ゲスト:沢村豊子x玉川奈々福 聞き手:田井肇
    16:15『銭形平次捕物控 地獄の門』上映後 浪曲「銭形平次 雪の精」 浪曲=玉川奈々福、曲師=沢村豊子
    6月24日(月)
    16:00 対談「マキノと虎造」 ゲスト:中島貞夫x山根貞男
    19:00『續清水港』上映後 浪曲「清水次郎長伝ー石松三十石船」 浪曲=玉川太福、曲師=玉川みね子
    6月25日(火)
    16:00 対談「天保水滸伝と浪曲演目」 ゲスト:玉川太福x坂本頼光
    18:50『血斗水滸伝怒涛の対決』上映後 浪曲「天保水滸伝ー平手造酒の駆けつけ」 浪曲=玉川奈々福、曲師=沢村豊子
    6月26日(水)
    18:50『噂の玉川奈々福 キネマ更紗』上映後 浪曲「地べたの二人」 浪曲=玉川太福、曲師=玉川みね子/浪曲「金魚夢幻」 浪曲=玉川奈々福、曲師=沢村豊子

    ※6月23日13時の回、「呼子星」の上映に続く浪曲口演は、天中軒雲月の体調により、玉川奈々福が代演を務め、演目も「赤垣源蔵徳利の別れ」に変更となりました。すでにチケットをお買い求めの方でキャンセルをご希望の方は、ユーロスペースまでご連絡ください。(tel.03-3461-0211)

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